
💡 この記事のポイント
本記事では、管理職・チームリーダーが抱えるコミュニケーションの課題と必要なスキルについて解説します。PREP法・DESC法・アサーティブを使った体験型のコミュニケーション研修で、管理職に求められる伝え方を習得します。
「メンバーだった頃はうまくやれていたのに、管理職になってからコミュニケーションがうまくいかない」——新任の管理職からよく聞かれる悩みです。
管理職に求められる伝え方は、一般社員のそれとは根本的に異なります。自分の意見を伝えるだけでなく、部下の意見を引き出す、指示を正確に伝える、フィードバックで成長を促す——あらゆる方向と目的のコミュニケーションが、管理職にとって必要になります。
それでは、みていきましょう。
管理職が直面するコミュニケーションの3つの課題と対応
① 部下への指示が伝わらない
「指示した通りに動いてくれない」「何度言っても同じミスを繰り返す」——こうした悩みの多くは、指示の出し方に原因があります。
職場の年齢層・世代・文化の違いは、管理職自身が思っている以上に大きなギャップがあると認識することで、伝え方を改めるきっかけになるでしょう。
管理職は「言えばわかる」では通用しません。また、「あうんの呼吸」「暗黙の了解」の世界は、限られたメンバー間だけで通用するケースです。
管理職は「相手が理解し、行動できる形で伝える」ことが求められます。PREP法を使って結論から伝え、理由・具体例をセットにすることで、指示伝達の精度とスピードが大きく向上します。
いわゆる「相手の腹に落ちる」ことがポイントです。必要に応じて、背景や重要度を添えて伝えると、部下の納得感が高まるでしょう。業務に要する工数や締め切りも明確に伝えるなど、部下の業務スケジュールが組み立てやすいように配慮することも重要です。
②フィードバックがうまく伝わらない
「注意すると萎縮してしまう」「褒め方がわからない」「指摘したら関係が悪くなった」——フィードバックは管理職にとって難しいコミュニケーションのひとつです。
DESC法を活用することで、感情的にならず、客観的な事実に基づいた建設的なフィードバックができるようになります。「評価」ではなく「観察と提案」として伝えることが、部下の成長につながります。
DESC法は、D(Describe:状況を描写)→ E(Express:気持ち・意見を表現)→ S(Specify:具体的な提案)→ C(Choose:選択肢を示す)の順で伝えるフレームワークです。
部下へのフィードバックで、DESC法を使うときの注意点は、「E(気持ち・意見を表現)」の箇所です。相手(=部下)を主語にするのではなく、自分(=わたし)を主語にして気持ちや意見を伝えましょう。これは、「アイメッセージ」という手法です。
例えば、相手を主語にして「あなたは、プレゼン資料作成が遅い」と言うのではなく、私を主語にして「わたしは、資料を早く見せてもらえると、もっと完成度をあげられます」と伝えた方が、フィードバックされる相手は、尊重かつソフトな表現として受け止めやすくなります。
③ 部下の意見を引き出せない
「会議で誰も発言しない」「どんな考えをもっているのかわからない」——心理的安全性の低い職場では、部下は意見を言いにくいのです。管理職自身がアサーティブなコミュニケーションを体現し、「意見を言っても大丈夫」という雰囲気をつくることが、会議の活性化につながる手段となります。
管理職が思っている以上に、部下は職位や、意見のクオリティーのことを気にしているものです。意見を出してほしいと言葉で伝えても、なかなか発言が出てこないケースが多いです。
そのようなときは、意見を言える雰囲気を作ることが効果的です。自身からあえて、的が外れた意見を言ってみて笑いを誘う、あるいは上司の意見に故意に反論してみる、などです。すると、それを見ていた部下は、「堅苦しい場ではないかも」「そんな意見を上司に言っていいんだ」と心理的な安心を感じることができます。
部下から意見が出てきたら、しっかり受け止めて、その文脈について質問をするなどで、深掘りしましょう。すると、部下は意見を受け止めてもらえたことで、「達成と安心」を感じることができます。こうした小さな成功体験が次の意見や、他の部下の発言にも連鎖し、会議全体の活性化につながるでしょう。
このように、部下の意見を引き出すには「雰囲気作り」と「傾聴・質問力」によるコミュニケーションがとても有効です。
管理職に必要なコミュニケーションのフレームワーク

| フレームワーク | 内容 | 活用場面 |
|---|---|---|
| PREP法 | 結論→理由→具体例→結論の順で論理的に伝える | 指示・報告・提案・会議での発言 |
| DESC法 | 状況描写→気持ち表現→具体的提案→選択肢の順で伝える | フィードバック・断り・意見の対立・交渉 |
| アサーティブ | 自分の意見を伝えつつ、相手も尊重するスタイル | 部下との日常会話・1on1・チームミーティング |
| 傾聴・質問力 | 相手の話をしっかり聞き、適切な質問で引き出す | 部下の意見を引き出す・面談対応 |
これら4つのフレームワークは独立したものではなく、相互に補完し合います。アサーティブな姿勢を土台に、PREP法・DESC法を場面に応じて使い分け、傾聴・質問力でさらに深めることで、管理職としての総合的なコミュニケーション力が高まります。
キャリアデザインXPの管理職向けコミュニケーション研修
NHKで培った「多方向コミュニケーション」
キャリアデザインXP代表は、NHKメディア技術部門で32年間、オリンピック・W杯など国内外の大型プロジェクトでマネジメントを経験してきました。異なる文化・専門性・立場を持つメンバーをまとめ、成果を出す——その実体験をもとに、管理職向けコミュニケーション研修のプログラムとシナリオの設計に活用しています。
管理職に求められるコミュニケーションは、唯一の正解がある技術ではありません。相手の立場を尊重し、状況に応じた伝え方を選ぶ判断力こそが、管理職に求められる本質的な能力です。
体験型——管理職の場面を想定したロールプレイ
本研修では、実際にやってみる体験を重視しています。管理職が実際に直面する場面を想定したシナリオでロールプレイを実施します。
- 部下への業務指示(PREP法)
- 部下へのフィードバック(DESC法)
- 意見が対立した場面の調整(アサーティブ)
参加者同士の相互フィードバックと講師コメントを通じて、自分の伝え方のクセや改善点を客観的に把握できます。
新任管理職から経験者まで対応
「管理職になったばかりで伝え方の学びが分からない」という新任管理職から、「部下へのフィードバック、伝え方を見直したい」という経験者まで、幅広いレベルに対応しています。研修前のヒアリングで、御社の状況に合わせたプログラムをご提案します。
若手社員向けと管理職向けのコミュニケーション研修——何が違うのか
| 比較項目 | 若手社員向け | 管理職向け |
|---|---|---|
| 主な課題 | 上司への報連相・自己表現 | 部下への指示・フィードバック・上層部への報告 |
| 重点スキル | PREP法・アサーティブの基本 | DESC法・多方向コミュニケーション・質問・傾聴力 |
| ロールプレイの場面 | 報告・相談・依頼 | フィードバック・チームミーティング・交渉 |
| 研修のゴール | 「伝わる」基本を身につける | チームの力を引き出すコミュニケーターになる |
若手社員と管理職では、求められるコミュニケーションの方向と目的が異なります。このため、コミュニケーション研修は、若手社員と管理職で レイヤーを分けて、実施することが基本となります。
※若手社員向けコミュニケーション研修の詳細はこちら↓
研修後のアフターフォロー
管理職のコミュニケーションの課題は、研修当日だけで解決するものではありません。職場に戻り、実際の場面で実践する中で、新たな疑問や課題が生まれることも多いです。
キャリアデザインXPでは、研修後に参加者への面談にも対応しています。国家資格キャリアコンサルタントが、管理職一人ひとりの状況に合わせてスキルの定着やキャリアの課題について継続的にサポートします。
よくある質問
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新任管理職と経験のある管理職が混在していても対応できますか?
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はい、対応可能です。事前ヒアリングで参加者の状況を把握し、プログラムをカスタマイズします。
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リーダーシップ研修との違いは何ですか?
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コミュニケーション研修は「伝え方のスキル」に特化しています。リーダーシップ研修は、サーバントリーダーシップをベースに「人をまとめ・動かす力」全般を扱います。両方を組み合わせることで、より高い効果が期待できます。リーダーシップ研修の詳細はこちらからご参照ください。
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オンラインでの実施は可能ですか?
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コミュニケーション研修は、会場でのロールプレイ・グループワークを重視した体験型プログラムのため、集合リアル形式のみの対応となっています。
まとめ

管理職に求められるコミュニケーションは、部下への指示・フィードバックや上層部への報告・提案など多方向かつ多目的です。PREP法・DESC法・アサーティブ・傾聴の4つのスキルを体験型研修で習得することで、チームの力を引き出すコミュニケーターとして成長できます。
キャリアデザインXPでは、NHKの国内外プロジェクトで培った実体験をもとに、管理職の現場に即したプログラムを提供しています。研修後のキャリア面談によるアフターフォローも充実しています。
管理職のコミュニケーションにお悩みの方、研修の導入をご検討の方は、ぜひお気軽にご相談ください。
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この記事を書いた人

小栗 裕二 キャリアデザインXP代表
国家資格キャリアコンサルタント、2級ファイナンシャルプランナー。前職NHKで1000人以上のキャリア面談経験。キャリア相談では、理論と実践経験を活かした伴走型支援でお客様のお悩み・課題に対応いたします。ビジネス研修では、多くの海外プロジェクトで培った経験と知見を盛り込んだプログラム内容で研修サービスを提供いたします。





